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Channel: 団塊Jrのプロレスファン列伝
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謎の映像を解析する その4 ~発掘編~

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どうも!!流星仮面二世です!!

 

というわけで久々の謎の映像解析シリーズなんですが、今回は謎ではなく、いわば発掘編になります。

 

前記事でですね、ご紹介しました

 

発掘!!これが猪木の幻のジャーマン・スープレックス・ホールドだ

 

なんですが、このいただいだ映像をですね

 

「当時の放送回か余すところなく!!そのまま、コマーシャルも入っているというもの」

 

と、こうご説明したんですが、そのコマーシャルの中にすごいお宝コマーシャルが入っていましたので取り上げさせていただきます。


何かと言いますと、ずばり釣り餌の大手メーカー、マルキューのコマーシャルです。

 

マルキュー株式会社

 

ボクは釣りも趣味で、釣り歴も約36年になります。釣りを始めた頃から、その真は「延べ竿で鯉釣り」ですが、いろいろな釣りを知るのが好きなので当時からテレビの釣り番組は欠かさず見ていました。でも、そういった釣り番組においても、そもそもコマーシャル自体がそれほど作られなかったマルキューのそれは、あまり流れなかったと記憶しています。


そこにきて、当時の釣り番組といえば「ごきげんよう。大平透です」のナレーションで始まる「THEフィッシング」とか、おりも政夫が司会の「とびだせ!釣り仲間」。そして知る人ぞ知る、もはや伝説の「われら釣り天狗」でしたが、これらの釣り番組はテレビ東京が東京12チャンネルの頃。つまりローカル放送だったため、一部地域しか放送されていなかったわけです。


なので全国にマルキューのコマーシャルが流れていたのは釣り番組よりワールドプロレスリングで・・・釣りが趣味の人よりもプロレスファンに馴染みであり、釣りに興味がなくてもプロレスファンの方が見た記憶がしっかりあるという、摩訶不思議な現象が今なお人々の脳裏に焼きついているというわけなんですね。


ということで、釣りが趣味の人はもちろん現在のマルキューの社員も知らないのではないか?と思われるほど貴重と言っていい、そしてプロレスファンにはなつかしのこのコマーシャルを、今回はこちらをブログ上で再現し、語っていこうと思います。

 

では見ていきましょう。初めは提供テロップです。

 

オールドファンにはなつかしい風景ですが

 

この提供の上から2番目の「小口油肥」が小口油肥株式会社、当時のマルキューになります。小口油肥はこの年、84年の12月に社名をマルキュー株式会社に変更するので、このテロップも実は貴重なシーンになります。

 

続きましてコマーシャルです。

 

①「マルキューの猫八・子猫です。毎度ご愛好いただきましてありがとうございます」

 

②「おかげさまを持ちまして、新工場が完成」

 

 

④「常に良い釣り麻を目指して努力しております」

 

⑤「今年から皆様への謝恩事業として養魚池を確保」

 

 

⑦「年間を通じて50トンの自主放流を行います」

 

 

⑨「さらにマルキューの心でもあるクリーン作戦によって釣り場の環境づくりを勧めます。マルキューを、これからもよろしく!!」

 

⑩「がんばりまーす!!」

 

と、いうことなんですが、これ、すごいですね~。

 

まず①ですが江戸家猫八(三代目・江戸家猫八)と江戸家小猫(四代目・江戸家猫八)が出演しています。ボクらの世代でしたら説明無用ですが、ふたりは親子で物真似師(ものまねし)という、鳥や昆虫の鳴き声を真似する名人でしたね。

 

こう小指を咥えてやるウグイスの鳴き真似がなつかしいなぁ~と調べたんですが、残念なことに猫八さんは2001年に80歳で、小猫さんは2016年に66歳でお亡くなりになっていました。しかし虎は死して皮を留め、人は死して名を残す。名人芸は絶えず・・・三代目・猫八さんの娘さんの江戸家まねき猫、そして小猫さんの長男が二代目・江戸家小猫として現在も活躍しているそうです。いやぁ~うれしいことですね。

 

そしてシーン変わって②ですが、ここでは当時の新工場、③にはマルキューの当時の製造ラインが映っています。これは今は移転してしまい、ない工場なのでマルキューの会社的に貴重映像なんじゃないでしょうかね?


ちなみに製造ラインに登場している練り餌の赤い袋は「鯉三昧」というですね、高級中華風志向なスタイルで出た練り餌でした。ちょうど明星のインスタントラーメンの「中華三昧」が流行っていた頃だったので、ちょっと似ていますよね。ボクも使ったことあります。しかしこの餌、すぐ生産終了になっちゃったみたいで、早々となくなっちゃったんですよね。


と、この鯉三昧は記憶にあるんですが、しかしこの④の画像の白と黒の袋の方の練り餌は・・・これは思い出せないですね~。これ何という名前だったかなぁ?もし知っている方いらっしゃいましたらご教示よろしくお願いいたします。

 

続いて⑤養魚池、⑥⑦は自主放流ですね。⑥にチラッと映ってるトラックは三代目のいすゞエルフじゃないですかね。ヘッドライトの上にウインカーがあったので眉毛エルフなんて呼ばれてた型ですね。これまたなつかしいですね~。

 

そして⑧⑨のクリーン作戦です。これはですね、すいません、実は一番っ、思い出あるんですよ。これ、クリーン作戦の一環で当時マルキューのエサの袋にある九ちゃんマークを20枚集めてマルキューに送ると、マルキューの商品券がもらえるキャンペーンというのをですね、やっていたんですね。で、幼馴染みの流星仮面2号と一緒にですね、競うように集めてましてね~。自分の使ったエサの袋だけでは足りなくて釣り場に捨ててあるマルキューの袋を拾って集めたりしてましたね。当時は気づいてなかったんですが、今に思えばああいう行動が自動的にゴミ拾いになってたんですよね。いい思い出です。

 

そして⑩従業員一同と、いうことなんですね。


さて、ということでコマーシャルを画像で見ていただきましたが、最初にも述べたように、当時はローカルが多かった釣り番組だったので全国にマルキューのコマーシャルが流れていたのは釣り番組よりワールドプロレスリング。釣りが趣味の人よりプロレスファンの方に記憶があるという、そういう不思議な現象があると、お話をしました。


なぜこのようなことが起きたのかというと、釣り餌メーカーの「マルキュー」や釣具メーカーの「がまかつ」が釣り番組ではない番組にスポンサーとしてついていたからに他なりません。


実はこの点が、すごいところでして・・・そもそも「釣り関係のメーカーが釣り番組以外でスポンサーになる」ということがあり得ないと言っていいこと、なんですよ。ボクの知る限りでは、これまでに前例、いやあとにも先にも実例がないことだと思います。なので釣具メーカーがプロレスのスポンサーにつくということは当時のワールドプロレスリングの人気、視聴率がいかにすごかったか?というところが伝わってくる出来事だと思います。


でも実はマルキュー、単に当時のワールドプロレスリングが人気、視聴率があったからスポンサーについていた、というだけではなかったのです。実はマルキューとプロレスには、今だ深い関係があったのです。


マルキューでは、毎年「マルキュー感謝祭」が行われています。これはマルキューの敷地内で開催されるもので、地域住民が無料参加できる、大人から子供まで楽しめるイベントとして行われている夏祭り的なもの、なんですね。釣り餌メーカーならではの金魚釣りコーナーや縁日的な出店、盆踊り、それに各地から踊りのチームを招待しての舞台披露など、とにかく見所がたくさんの感謝祭なんですが・・・そのひとつに、実はプロレスもあったんです。





ボクが釣りを始めた年に放送されていたワールドプロレスリングでのマルキューのコマーシャル。あれから約36年が経ちましたが、いまだにマルキューとプロレスに接点があるなんて・・・本当にうれしく思います。


静かな湖面に釣糸を滴し、浮きに魚とのやり取りを感じる。そんな、プロレスとはまったく関係のない世界に、実はプロレスが息づいている。ボクの趣味である釣りとプロレス。このふたつをずっと続けられてきた裏には、目には見えない、心の繋がりのようなものがこのふたつにあったからなんじゃないかなと・・・ふと、思いました。


つらいときや、悩んだときには励みになり、日々の清涼剤になり、人と人とを繋ぐ架け橋になる。人間だけが持っている素晴らしき"趣味"という世界。これからも大事に、そして楽しんでいきたいと思います。


本年はこれが最後の更新となります。今年も1年、ありがとうございました。来年も、よろしくお願いいたします。



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