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Channel: 団塊Jrのプロレスファン列伝
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春の足音

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どうも流星仮面二世です。


本日はここ茨城は、実に16年ぶりの大雪となり、朝からまさに雪崩式ブレーンバスターのような雪かきをしておりました。しかし、いやぁ・・・雪国の方々は、冬には毎日これを?いや、毎日もっと大量の雪と戦っていると思うと涙が出そうです。雪国のみなさん、がんばってください!!


さて、今日を去ること数日前・・・その日も茨城では珍しく雪が降っていました・・・2月の4日でございます。


実は新日本プロレスが県内に来るということで、流星仮面三世を引き連れ、というかもはやボクが引き連れられと言った方がいいかもしれません。行ってまいりました。


ボクが新日本プロレスの地方興行を見るのは2008年の6月以来、およそ6年半ぶりでした。そう6年半前・・・このときの新日本は、黄金期を知るファンにとってはそれは悲しい内容でした。


空席が目立つ中、いかにも誘われてきたような飲み屋のお姉さん風ギャルや、頼まれてきたような年輩の方。もちろんファンもいますが、試合中の声援はほとんどないような感じでした。中でもボクが一番驚いたのは、全試合終了後のアナウンスでした。


「場内のイスなどのお片付けを手伝ってくれる方、おりましたらお願いいたします。お手伝いしてくれた方にはレスラーのサインなどを差し上げます」


これが・・・あの新日本の今の姿なのか・・・


あれから先日の東京ドームまで、ボクの中で空白だった新日本。息子が見るようになり、幼馴染が年間に十数回も見に行くようになった新日本・・・そんな新日本の地方興行でボクを迎えてくれたのは、会場入り口に連なる、目を疑うような長蛇の列だった。


その列には親子連れ、カップル、男性同士、女性同士・・・様々な人々が連なっていて、開場を今か今かと待ちわびている状態だった。それはボクが父親と初めて新日本プロレスを見に行った小学六年生のあの日と変わらない光景だった。


「この雪の中、みんなプロレスを見に来たのか・・・」


その光景にボクはちょっとうるっときてしまった。


この日はボクの高校時代の先輩と見る約束だった。先輩が来ると初めて会う息子を紹介し、さっそくプロレス談義に入ったが、ここでボクに声をかけてくる人がいるので振り向いた。するとそこには、ボクの会社の大元である会社にいる、お仕事上大変お世話になっている主任技師のIさんが息子さんを連れ立っていたのだ。


この方がプロレスファンだったとは・・・実は大変忙しい方なので、仕事以外のお話を今までにしたことがなかった為、本当に驚いた。


会場は、ボクの家から約40分、会社からだと1時間2、30分はかかる。なのでボクは、この日は用事があると2時間早く会社を早退してきたのだ。はずかしながらその辺を、実は・・・と、Iさんに切り出すと、


「いえいえ、ボクなんか有休取って来ちゃいましたよ~」


ああ・・・プロレスファンだ!!プロレスファンがいる!!うれしくないわけがなかった。


そんな会場入りから中に入ると、今回は新日本プロレスに強烈なパイプを持つ、この高校時代の先輩にお願いしチケットを取ってもらった経緯があった為、なんと北側通路沿いにして最前列の、ファンにとっては至極のリングサイドで観戦となった。


前回の東京ドームではレスラーが遠くに見えたが、今日は目の前にいる。はたして息子はどんな反応を見せるのだろうか・・・そして、何十年も忘れていたボクの感情を思い出させてくれた、あのレスラーのあの技は見られるのだろうか?


試合が始まると息子は大興奮の鉄砲水、プロレス観戦の雪崩現象と化していた。


「タイガーマスクが、手にタッチしてくれたよ!!」


「誰だかわからないけど、さわっちゃった!!」


「ベルトに触っちゃった!!」

「棚橋に、触っちゃった!!」


「お父さん、サインもらえたよ!!」


※三世のマスクは合成です。念のため・・・


思い出すなぁ・・・おれもそうだったけ・・・


思えば、あれほど各局で競うようにテレビ中継していた総合格闘技も消え、K-1もPRIDEも人々の記憶から忘れ去られていった。もはやそれでは食えなくなった関係者が自分の利益のことしか考えず、これ見よがしに暴露話を記事にしていき、結果プロレスも闇へ葬り去られようとしていた。


しかし!!最前列を埋める女性ファンの歓声、小さい体で必死に声を出し応援するちびっ子。仲間同士で入場選手のタオルを差し出し、試合をしているマスクマンのマスクを用意して被り、場外乱闘に怖さを覚え逃げ回り、そして・・・この選手が見たくて、この選手のこの技が見たいとリングにまなざしを送る・・・たくさんのプロレスファン!!


勝ったのはプロレスだ!!プロレスファンだ!!


やっぱりおれは、プロレス好きでよかった。ファンでいてよかった・・・


オカダ選手のドロップキック・・・ドームで見て忘れていた何かを思い出しました。だから見たかった。目の前で見たかった。そして見ることが出来ました。


素晴らしかったです。この技にこれほど酔えるのは、本当にジム・ブランゼル以来・・・しかも昭和のプロレスファンであるこのボクが、今のプロレスラーの技をもう一度、生で、目の前で見たい!!と思う日が来るなんて・・・


やっぱりおれは、プロレス好きでよかった。ファンでいてよかった!!


たくさんのファンに、こういう気持ちを持ってもらえるように・・・これからも頼むぜ!!




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