どうも!!流星仮面二世です!!
さて、遅くなってしまいましたが・・・昨年12月5日、ダイナマイト・キッドが亡くなりました。本当に何度書けば・・・という気持ちになってしまうほど、昨年はレスラーが旅立っていきました。でも、キッドの訃報を聞いたときほどショックはありませんでした。
そして、いろんなことが頭を過りました。ダイナマイト・キッドが大好きな独断小僧さんのこと。ここでは書ききれないほどのキッド愛を持つ、その独断さんからキッドの訃報メールが来たときは本当に言葉になりませんでした。そして幼稚園から馴染みでキッドが大好きだった友達のこと
今はまったくプロレスと無縁の友達ですが、久々にダイナマイト・キッドの名を聞いたと思ったら訃報だった・・・と連絡をくれました。子供の頃のヒーローの死には衝撃を隠せない様子でした。
みんなが憧れ、好きだったキッド。そのキッドが自分の誕生日に旅立っていくなんて・・・心にぽっかりと穴が開いてしまったような感じでした。
しかしボクにはあの日、もうひとつ頭を過ったことがありました。
11月、水戸市民体育館へ行ったお話 をしましたが・・・オカダのサイン会前。三世が、ちょうどファンクラブの撮影会のため並んでいるときです。グッズ会場の入り口付近でランス・アーチャーとディビーボーイ・スミスJrのサイン会が始まったんです。
これは行かなくちゃ!!と座席に荷物を置き、一目散に駆けつけます。しかし、そこにはアーチャーとスミスJrがまさに仁王立ち状態・・・な、なんだ!?おれの他は誰もいないじゃないか!!
確かにアーチャーが先ほどから怖い顔して雄叫びをあげているから近寄りがたい空気ではありますが、それにしても、ひとりもいないって・・・でも逆に、これなら独占状態だ!!と意気揚々とアーチャー、スミスJrの前に行きます。
が、行ってみればサイン会にして口を真一文字に、ギロリと見つめるアーチャー。で、デカい!!そして顔、なんという迫力・・・こんなのがペットボトル持って叫びながら迫ってきたら、子供どころか大人だって泣いちゃうよなぁ~。
一方スミスJrは同じくデカいんですが、凛々しく、そして親しみやすい顔。ニヤリとし、へへっ~という感じです。
サラサラとサインするアーチャーに、なんとカタカナで丁寧に書くスミスJr・・・
か、かわいい書体だ
やがてサインが終わると、握手ではなくグータッチでした。拳を合わせると、ようやく「フッ」という顔をしたアーチャー。やっぱりデカい。久しぶりにプロレスラーの威圧感に圧倒されました。
そしてスミスJrとも拳を合わせます。先ほどと同じようにニカッとするスミスJr。思い出します。そう、あれはプロレス初観戦した84年6月30日、土浦スポーツセンター、サマーファイトシリーズの2戦目でした。そこでおれはキミのお父さんを間近で見たんだよ。そして退場のとき触ろうとしたらキッドに「shit!」ってやられたんだよ~。それはそれでよかったんだけど・・・とは言えませんでしたが、あのときまだお母さんのお腹にもいなかったスミスの息子が、今、目の前にいるんだなぁ~と思うと、プロレスってある意味、時空を越えたものでもあるんだなぁと思うばかりなのでした。
しかし、それからわずか11日後・・・スミスJr.がこんな涙に溢れるとは・・・
昨年12月9日、岩手産業文化センター・アピオでのスミス
本当に人生は何があるかわからないものなんだなぁ・・・しみじみとしてしまいました。
さて・・・スタンピートレスリングはもちろん、国際プロレス、新日本、全日本、WWFと活躍してきたキッド。あの日、スミスJrが涙したように、ひとりひとりが時代時代に、それぞれのダイナマイト・キッドの姿を持っていることと思います。
その姿、ボクらの世代は、なんと言っても初代タイガーマスクを追いつめたキッドの姿、戦いが一番だったのではないでしょうか?
というわけで四十九日も過ぎてしまいましたが、今回は後れ馳せながら追悼としましてタイガーマスクvsダイナマイト・キッド、シングル、タッグ、海外と、ふたりの戦い全戦を振り返ります。行ってみましょう!!
1981年
◎WWFビッグファイトシリーズ 第2弾
4月23日 蔵前国技館 (5月1日テレビ録画中継)
60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
タイガー(9分29秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド)キッド
ライバルとなるタイガーマスクのデビュー戦。初対決です。このときキッドは新日本には2度目の来日。22歳でした。試合は説明するまでもありませんね~。
歴史に残る一戦でした
しかし意外なことに81年にキッドとタイガーが戦ったのは、なんとこれだけ。デビュー戦以来、タッグでも一度も行われていないんですね。この一戦がいかにインパクトあったかがわかります。
1982年
◎新春スーパーファイト 創立10周年記念興行 第5弾
1月1日 後楽園ホール (テレビ生中継)
WWFジュニアヘビー級王座決定戦 60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
タイガー(8分31秒 エビ固め)キッド
というわけで82年。2度目の対決が元旦決戦の、このシングルです。
キッドのダイビング・ヘッドバット伝説が生まれた日でした
約8ヶ月の空白を経て戦ったふたりでしたが、タイガーはもうサミー・リーの動きだけでなくタイガーマスクになっていて、キッドは筋肉がさらに付きスピードが増していました。お互いにデビュー戦よりもレベルアップした攻防となりましたね。
◎新春黄金シリーズ
1月8日 後楽園ホール (テレビ生中継)
タッグマッチ 60分3本勝負
アントニオ猪木、藤波辰巳、タイガーマスクvsアブドーラ・ザ・ブッチャー、ダイナマイト・キッド、ベビー・フェース
①藤波(8分47秒 体固め)フェース
②日本組(4分15秒 反則勝ち)
元旦決戦から新春黄金シリーズへ、キッドは続けてシリーズ参戦です。この開幕戦では今シリーズより新日本へ参戦してきたブッチャーとキッドが合体しタイガーと対決です。この試合では猪木とブッチャーの絡みが注目されましたが、猪木とキッドの顔合わせも今となっては貴重ですね。
1月9日 埼玉県・越谷市体育館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、ジョージ高野vsダイナマイト・キッド、エル・ハルコン78
タイガー(12分9秒 体固め)ハルコン
こちらはノーテレビなので資料がありませんが、キッドがタイガー、そしてジョージとタッグ対決とは興味深いです。そして、あまり接点のなかったハルコン78やベビー・フェースなど、キッドがメキシカンとタッグ組むのも当時ならではですね。のち、84年でしたかハルコンはカルガリーへ遠征しキッドと再会しています。
1月12日 兵庫県・西脇市総合市民センター
タッグマッチ 60分3本勝負
アントニオ猪木、藤波辰巳、タイガーマスクvsアブドーラ・ザ・ブッチャー、バッドニュース・アレン、ダイナマイト・キッド
①日本組(9分17秒 反則勝ち)
②猪木(3分40秒 体固め)アレン
こちらもノーテレビですが豪華な6人タッグです。注目なのはキッドとアレンのタッグですね。当時、あれはエキサイティング・プロレスの別冊だったかなぁ?今は持ってないんで何年の何月号とか忘れてしまったんですが、キッドとアレンが確かカルガリーでだったと思うんですよね。ストリートファイトデスマッチ、私服着てやる試合ですね。あれで戦ってる記事が載ってまして、海外ではこのふたりは戦ってるんだなぁと衝撃受けた記憶がありますね。
1月13日 山口県・徳山市体育館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木村健吾vsダイナマイト・キッド、エル・ハルコン78
タイガー(7分49秒 体固め)ハルコン
こちらはタイガー、木村組とキッドの対戦です。木村とキッドの絡みも新鮮に感じられますね。
1月16日 福岡県・北九州市西日本総合展示場
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、藤波辰巳vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
藤波(12分21秒 体固め)ハート
これがキッドとブレッドが組みタイガーと対戦した最初のカードになりますが、今に思えばなんという豪華さ・・・いや、当時にしたって豪華ですね。
1月18日 熊本県・菊池市体育館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、エル・ハルコン78
タイガー(11分2秒 体固め)ハルコン
タイガーは星野とのタッグは多かったようで、対キッドのタッグマッチでも、その名を多く目にしました。これ以降も結構出てきますが、この日はあの伝説のキッドvs星野の姫路大会の3日後なんですね。緊張感あります。
1月22日 鹿児島県・鹿屋市体育館 (テレビ生中継)
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
タイガー(9分51秒 メキシコ式回転エビ固め)ハート
1月23日 宮崎県・都城市体育館
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、藤波辰巳vsダイナマイト・キッド、ベビー・フェース
藤波(10分2秒 逆エビ固め)フェース
1月28日 東京体育館 (1月29日テレビ録画中継)
WWFジュニアヘビー級選手権 60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
タイガー(12分38秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド)キッド
タイガー、キッドの3度目のシングルとなったのは懐かしの東京体育館でした。
タイガー戦最後はバックの取り合いからジャーマン・スープレックスという、あ!ああ!!とね、見てて体が反応してしまうような試合でしたね。
2月2日 千葉県・千葉公園体育館
タッグマッチ 60分3本勝負
アントニオ猪木、藤波辰巳、タイガーマスクvsアブドーラ・ザ・ブッチャー、バッドニュース・アレン、ダイナマイト・キッド
①(9分48秒 両軍リングアウト)
②藤波(3分43秒 回転エビ固め)キッド
2月4日 青森県・五所川原市民体育館
タッグマッチ 60分3本勝負
アントニオ猪木、木村健吾、タイガーマスクvsワフー・マクダニエル、ダイナマイト・キッド、ベビー・フェース
①タイガー(12分2秒 回転エビ固め)キッド
②猪木(3分48秒 体固め)フェース
こちら、注目なのはキッドとワフーのタッグですね。調べた限りでは、海外では同じテリトリーにいたことがないので、これは日本だけ、しかもワフーはこのシリーズが新日本に最初で最後の参戦なので、かなりの貴重な試合だったと思います。
2月6日 北海道・函館市民体育館
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、藤波辰巳vsダイナマイト・キッド、ベビー・フェース
藤波(12分59秒 回転エビ固め)キッド
キッド、回転エビ固めでのフォール負けが続きますね。意外と回転エビ固めが苦手!?だったのでしょうか!?
2月10日 三重県・四日市市体育館
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、藤波辰巳vsダイナマイト・キッド、ベビー・フェース
藤波(8分3秒 体固め)フェース
2月11日 愛知県・蒲郡市民体育館 (2月19日テレビ録画中継)
タッグマッチ 60分3本勝負
藤波辰巳、木村健吾、タイガーマスクvsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート、ベビー・フェース
①キッド(11分3秒 体固め)木村
②木村(5分42秒 体固め)フェース
③藤波(6分35秒 体固め)ハート
◎新日本プロレスUAE遠征
4月9日 アラブ首長国連邦ドバイ市 アハナサ・スポーツセンター
時間無制限1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
タイガー(9分34秒 回転エビ固め)キッド
こちら、82年の4月の8~10日の3日間、新日本プロレスがドバイへ遠征しているんですが、この遠征でキッドがタイガーとシングルを行っているんですね。対戦したのは2日目のメインだったようですが、あまり知られておらず資料もほとんどない遠征なので試合展開は不明な点が多いです。
祭さんのブログ(通りすがりの虎仮面)で貴重な画像が見れます。
ちなみにこの遠征、同じ会場で3日間行われ、キッドは1日目が藤波戦で7分9秒、体固めで負け。3日目がタイガー戸口戦で5分25秒、体固めで勝ち、となっています。
◎サマーファイトシリーズ第2弾
7月16日 福岡県・中間市体育文化センター (テレビ生中継)
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木村健吾vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
キッド(13分59秒 体固め)木村
この日から8月27日までアントニオ猪木が体調不良の為、欠場。シリーズは藤波、タイガーを軸に展開され、エース外国人のマードック、キッドらが活躍することになりました。
7月17日 長崎県・川棚勤労者体育センター
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
キッド(9分3秒 体固め)星野
7月18日 熊本県・荒尾市三井グリーンランド
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木村健吾vsダイナマイト・キッド、ザ・グラップラー
タイガー(12分44秒 体固め)グラップラー
キッドのタッグパートナー、ザ・グラップラーは88年に藤波とPNWというタイトルをかけて戦った、あのマスクマンと同じ人物のようです。結構キャリアがあったんですね。
7月19日 大分県・日田市寿屋駐車場
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、リック・マグロー
キッド(8分31秒 体固め)星野
キッドのタッグパートナー、リック・マグローは小兵ですが、かなりの筋肉マンにしてスピードがあったレスラーだったそうです。昔の週プロにあったミスター高橋の連載には、かなりの重さのバーベルを上げると書いてありました。しかし、摂取もかなりしていたようで、わずか30歳の若さでこの世を去っています。複雑な気持ちになりますね・・・
7月22日 滋賀県・近江八幡市立運動公園体育館
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
タイガー(8分30秒 回転エビ固め)ハート
7月23日 石川県・石川県産業展示館 (テレビ生中継)
60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
キッド(13分54秒 反則勝ち)タイガー
この試合は初代タイガーの唯一の黒星試合として広く知られていますが、猪木欠場の余波を受けてか、カード自体はシリーズ開始に急遽決まったものだったようです。この日はタイガーvsキッド、藤波vsマードックという二大カードがダブルメインイベントとして行われ、タイガーvsキッド戦は、そのダブルメインイベントの第2試合目として行われました。
実質メインで登場したキッド。ふたりともカッコいい
キッドのシングルでのメイン登場は、先のドバイ遠征を省けば国内での新日マットではおそらく最初で最後。しかもいくら猪木が欠場といえ、ジュニアヘビー級同士の試合が当時のプロレス界でメインで行わるというのは異例です。人気があり、必ず名勝負になる。お客も視聴率も取れる。タイガーとキッドの戦いが、いかにすごかったかがよくわかります。試合はタイガーがキッド、ブレッドのふたりにスペース・フライング・タイガーアタックを敢行したのが名シーンとして甦りますが、その後の場外でタイガーをフェンスアウトに誘ったキッドの頭脳プレーが光った一戦でした。
7月24日 新潟県・上越市厚生北会館
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、リック・マグロー
タイガー(10分15秒 体固め)マグロー
7月25日 長野県・上田市民体育館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木村健吾vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
キッド(12分29秒 リングアウト)木村
7月26日 新潟県・長岡市厚生会館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木戸修vsダイナマイト・キッド、ザ・グラップラー
タイガー(11分30秒 体固め)グラップラー
7月29日 大分県・佐伯市弥生町農協特設リング
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木戸修vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
ハート(9分46秒 片エビ固め)木戸
7月31日 大阪府・大阪府立臨海スポーツセンター (8月20日テレビ録画中継)
タッグマッチ 60分3本勝負
タイガーマスク、藤波辰巳、木村健吾vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート、グレッグ・バレンタイン
①日本組(15分25秒 反則勝ち)
②バレンタイン(1分53秒 足4の字固め)木村
③藤波(2分4秒 体固め)ハート
これは映像あればゼヒ見てほしい試合です。とにかくひとりひとり動きがよくてですね、全員持ち味出していて、テンポも早くいい6人タッグなんですよ~。3本勝負がおもしろい!!と思える試合でしたね。
で、バレンタイン。一見キッド、ブレッドと接点なさそうですが、実はスチュー・ハートの門下生だった時期があるので、日本で言うところの兄弟弟子と言った関係になるのかもしれません。この4年後のレッスルマニア2のシカゴ大会のメインではブルータス・ビーフケーキと組んでブルドックスとWWFタッグ選手権も行っています。バレンタイン、なかなかの男でした。
8月1日 愛媛県・大洲市農協本部特設リング
タッグマッチ30分1本勝負
タイガーマスク、木村健吾vsダイナマイト・キッド、リック・マグロー
タイガー(12分56秒 体固め)マグロー
8月2日 愛知県・愛知県自動車試験場裏特設リング
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、木戸修vsダイナマイト・キッド、リック・マグロー
タイガー(11分54秒 体固め)マグロー
8月3日 岡山県・岡山武道館 (8月13日テレビ録画中継)
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
タイガー(17分52秒 エビ固め)ハート
8月4日 千葉県・袖ヶ浦臨海スポーツセンター
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、木村健吾vsダイナマイト・キッド、ブレッド・ハート
キッド(11分55秒 体固め)木村
8月5日 東京・蔵前国技館 (8月6日テレビ録画中継)
WWFジュニアヘビー級選手権 60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
タイガー(15分58秒 体固め)キッド
この試合でタイガーは4度目の防衛戦だったのですが、王座決定戦を含み3度かキッド戦でした。その3度目の正直とキッドはツームストーン・パイルドライバーからダイビング・ヘッドバットで追い込みますが最後はタイガーのツームストーン・パイルドライバーからムーンサルト・プレスでフォール負けとなりタイトル奪取はなりませんでした。
これも名勝負だったなぁ
で!!現在ムーンサルトと呼ばれているものの多くは本来ラウンディング・ボディプレスです。本来、ムーンサルト・プレスとラウンディング・ボディプレスはちがう技です。よろしくお願いします。
◎ブラディファイトシリーズ
8月30日 アメリカ マジソン・スクエア・ガーデン (9月3日テレビ録画中継)
WWFジュニアヘビー級選手権 60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
タイガー(9分36秒体固め)D・キッド
これは試合もそうですが、会場ですね。あの大会場が、ゴングが鳴り数秒でリングに釘付け。会場のファンの目が離せなくなっていくのが伝わってくるいい試合でしたね~。
キッドにとってはタイガーとの最後のWWFジュニアとなりましたが、結果は先の8月5日と同じくムーンサルト・プレスで敗れてしまいました。しかしキッドの名をニューヨークに知らしめた、いい試合でしたね。
1983年
◎ビッグファイトシリーズ第2弾
4月1日 東京・後楽園ホール (一部地域でのみテレビ生中継)
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、ボビー・ガエタノ
キッド(11分39秒 体固め)星野
83年、このビッグファイトシリーズ第2弾がタイガーvsキッドの最終章になります。
シリーズ初戦、キッドはまずタッグでタイガーと激突します。タイガーとキッド、MSGで対決以来、約8ヶ月ぶりの対戦は、キッドが放ったツームストーン・パイルドライバーでタイガーが首を負傷するという戦慄から始まります。
で、このタイガーの欠場の説明をする多くが"4月1日の試合でキッドの放ったツームストーン・パイルドライバーにより首の頸椎捻挫により全治10日の診断を受け、その後の試合を欠場"とありますが、実はタイガーは翌日2日の小出郷大会は試合に出場しているんですね。それが次です。
4月2日 新潟県・小出郷体育館
タッグマッチ 45分1本勝負
タイガーマスク、木戸修vsダイナマイト・キッド、カズウェル・マーチン
タイガー(10分58秒 ※調べ次第入れます)マーチン
タイガー、おそらく2日は無理を押して試合に出場し、そのあと病院、診断となったんではないかなと思います。
結局タイガーは翌日からの欠場に伴いWWFジュニアヘビー級、NWA世界ジュニアヘビー級の王座を返上することになります。そしてこれにより翌日4月3日、タイガーvsキッドで行われる予定だったNWA世界ジュニアヘビー級選手権は見送られ、キッドvs小林戦で王座決定戦が行われました。このとき放送席に痛々しい姿で座っていたタイガーを見て、キッドのツームストーンがこんなにしちゃったのか!!やばいじゃないか!!と、衝撃が走ったのを思い出します。
このあとタイガーの復帰は4月11日の群馬県・桐生市民体育館から。恐るべしはキッドのツームストーン・パイルドライバーですね。
4月13日 神奈川県・横浜文化体育館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、星野勘太郎vsダイナマイト・キッド、カズウェル・マーチン
タイガー(15分9秒 体固め)マーチン
欠場から復帰後のキッドとの顔合わせがこの横浜だったようですが資料がないので詳しい試合内容がわからないのが残念です。
ちなみにキッドのタッグパートナーのカズウェル・マーチンとボビー・ガエタノは共に初来日で、このシリーズ、タイガーvsキッドのタッグマッチでは結構名前を見かけました。しかしボクはまったく記憶にありません。どんなレスラーだったのでしょうかね?
4月14日 愛知県・西尾市体育館
タッグマッチ 30分1本勝負
タイガーマスク、ブラック・キャットvsダイナマイト・キッド、ボビー・ガエタノ
タイガー(9分18秒 体固め)ガエタノ
復帰後、タッグで連戦となりましたが、これがキッドが新日本でタイガーと戦った最後のタッグマッチとなりました。
4月21日 東京・蔵前国技館 (4月22日テレビ録画中継)
NWA世界ジュニアヘビー級王座決定戦 60分1本勝負
タイガーマスクvsダイナマイト・キッド
(11分12秒 両者フェンスアウト)
延長戦 60分1本勝負
(6分52秒 両者リングアウト)
そして迎えた蔵前です。これはボクの中では忘れられない、タイガーvsキッドのベストバウトですねぇ~。タイガーの首を負傷させ欠場に追い込んだキッドのツームストーン・パイルドライバー。試合中その体勢に入るだけでゾクッとして、当時テレビの前で思わず声を上げてしまったのを思い出します。恐怖のツームストーンに押し気味な試合展開・・・キッド、次やればタイガーに勝つんじゃないか!?タイガーヤバいんじゃないか!?と・・・そんな気持ちにさせる戦いでした。
これはいい試合だったなぁ・・・
しかし、これが最後の対決となってしまいました。厳密には、これ以降ふたりだけでやタッグで戦いはしましたが、やっぱりこれが最後の対決だったんじゃないかなとボクは思います。日本中を熱狂させたふたりの戦いは、この日で幕を閉じたと・・・そう思います。
いつもいつでも、まさしくダイナマイトのように相手に向かって弾けていったキッド。プロレスファンに、心の底から「すごい」という言葉を、これほどまでに出させたレスラーはいませんでした。そして引退してからもずーっと現役の姿のまま、こうしてファンの中にいたレスラーもいません。だからこれからも、ずーっと、いることと思います。キッドを見れてよかった。同じ時代を生きれてよかった。本当にありがとう!!